
ダイエットと聞くと「カロリーを減らすこと」や「糖質を制限すること」ばかり意識していませんか?実は、それだけではなかなか成果が出にくく、 PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物の割合)も重要です。
このバランスが崩れていると、同じカロリーや糖質量でも「痩せにくい体」になってしまいます。逆に、PFCを整えるだけで体調も良くなり、無理せず続けられるダイエットにつながります。
この記事では、PFCの基本から実際の計算方法、私が普段どうやって食事を調整しているかまで、わかりやすく紹介していきます。まずはそれぞれの栄養素の役割から一緒に見ていきましょう!
P=たんぱく質の役割と効果
筋肉やお肌、髪など体をつくる材料になるのがたんぱく質。ダイエット中こそ意識してとりたい栄養素です。
たんぱく質をしっかり摂ることで、基礎代謝の維持や食欲コントロールにもつながります。

朝食にでしっかりたんぱく質を取り入れると腹持ちが良く、日中の間食が減って自然とカロリーオフできます。
特に糖質制限中は積極的に摂取したい栄養素で、肉類・大豆製品・卵などに多く含まれています。
F=脂質の役割と注意点

脂質は悪者にされがちですが、ホルモンや細胞膜をつくるために欠かせません。問題は「どんな脂質を、どれくらい摂るか」。揚げ物やスナック菓子ばかりではなく、オリーブオイルや魚の脂など良質な脂質を摂取するのがポイントです。ただしカロリーが高いので摂りすぎ注意です。
C=炭水化物(糖質+食物繊維)の役割

炭水化物は体と脳の大事なエネルギー源。糖質量は「炭水化物ー食物繊維」で数値を計算できます。糖質は摂りすぎると脂肪になりやすいですが、極端に減らすとエネルギー不足で疲れやすくなります。
白米やパン・麺類より、玄米やオートミールのように食物繊維が豊富な炭水化物を選ぶと、血糖値の急上昇を防いでくれるのでダイエット向きです。

PFCってむずかしそうに聞こえるけど、「体の材料・潤滑油・エネルギー」って覚えると分かりやすいよ!
どれくらい摂ればいい?PFCと糖質の目安

ダイエットを考えるときに大事なのが「1日にどれくらい食べていいのか」を知ることです。食べすぎると太りやすいのはもちろん、逆に少なすぎても体調を崩したりリバウンドにつながったりします。だからこそ、自分に合った目安を知ることが大事なんです。
今回は、40~50代の主婦の方をイメージして活動レベルごとにわかりやすくまとめました。参考にしてみてくださいね!
1日の消費カロリーと摂取カロリーを知っておこう!
まずは「基礎代謝」を知っておきましょう。基礎代謝とは、じっとしていても呼吸や体温調整などで消費されるエネルギーのこと。例えば50歳女性で身長159cm・体重53kgの場合、およそ1,100kcal前後が基礎代謝の目安になります。
活動レベル別の1日の消費カロリー
基礎代謝に、日常生活や運動で消費するエネルギーをプラスしたものが、1日の消費カロリー目安になります。活動量によって必要なカロリーは変わり、50歳女性で身長159cm・体重53kgの場合は以下になります。
- 低い(デスクワーク中心、運動ほとんどなし) → 約 1,600〜1,700kcal
- ふつう(パートでレジ・接客など、軽い運動や家事が多め) → 約 1,800〜1,900kcal
- 高い(立ち仕事+運動習慣あり、体をよく動かす) → 約 2,000〜2,100kcal
基本的には、この数字を基準に、痩せたいときは少しマイナス、キープしたいときはこのまま、増やしたいときはプラスすればOKという考え方です。
自分の消費カロリーやPFC数値を計算してみよう!

基礎代謝は、以下の計算式で計算できます。(ハリス・ベネディクト方程式)
・男性→66.5 + 13.75 × 体重(kg) + 5.00 × 身長(cm) – 6.78 × 年齢(歳)
・女性→655.1 + 9.56 × 体重(kg) + 1.85 × 身長(cm) – 4.68 × 年齢(歳)
その数値に活動レベル係数(PAL)を掛けると消費カロリーが計算できます。
- 低い(ほぼ運動なし・デスクワーク中心):1.5
- 普通(軽い運動 or 立ち仕事中心):1.7
- 高い(運動習慣あり・肉体労働):1.9

週5で立ち仕事やし、買い物や家事もしてるけど、運動ゼロ。これって消費カロリーはどのレベル?

それならデスクワークよりは動いてるから『軽い~適度な運動=1.7』に当てはまるね!ウォーキングや筋トレ習慣があったら1.9って感じ!
PFC比率(ダイエット用の目安)
- P(たんぱく質):15~25%kcal…(1g=4kcal)
- F(脂質):20~25%kcal…(1g=9kcal)
- C(炭水化物):40~55%kcal…(1g=4kcal)
PFCは消費カロリーに対して割合で合計100%になるように計算します。ダイエット中は、脂質は控えめでたんぱく質を増やすのが効果的なので、ここではたんぱく質を25%、脂質を25%で計算しています。
計算して出たPFCカロリーより、それぞれ1gあたりのカロリー数値で割ると、1日のPFC摂取グラム目安も計算可能です。
ステップ | 計算式 | 例 |
---|---|---|
基礎代謝量 | 655.1+9.56×体重(kg)+1.85×身長(cm)–4.68×年齢(歳) | 655.1+9.56×53(kg)+1.85×159(cm)–4.68×50(歳)=1221kcal |
消費カロリー(活動量) | 基礎代謝 × 活動係数 | 1221 × 1.7=2075kcal |
PFC配分 | 総カロリー × 割合 | P=25% →518kcal(約129g) F=25%→518kcal(約57g) C=50%→1037kcal(約259g) |
ダイエットするときの摂取カロリーやPFCの目安は?
「無理せず痩せたい」と思うなら、消費カロリーから500kcalマイナスくらいが目安です。たとえば「普通レベルの活動量(1,800kcal前後)」の人なら、1,300kcalくらいを目安にすると続けやすくおすすめです。
急に減らしすぎると、栄養が足りなくなって体に不調が出る場合があるので、1,000kcal以下にはできるだけしないようにしましょう。
「なんとなく食べる量を減らす」のではなく、自分の消費カロリーを基準に調整するのが大事です。
また、ゆるロカボダイエットでは、糖質を毎食40gまで、間食を約10gで1日の糖質量を130g以内に抑えるのが目標です。糖質=(炭水化物ー食物繊維)なので覚えておきましょう。
ゆるロカボダイエットの場合の目安(私の場合)
159cm/50歳/53kg の私の場合は、
活動レベル:軽い~適度な運動(1.7)
→「週5立ち仕事+家事+お出かけで歩く」だから、完全なデスクワークより動くので 普通(1.7)に分類
必要カロリー:だいたい 1900~2100kcal
→ゆるロカボダイエット中なので500kcalマイナスして、1400~1600kcal摂取が目安。
PFCバランス(25%/25%/50%の設定)
- たんぱく質:100~130g
- 脂質:45~57g
- 炭水化物:220~260g
このPFCバランスは、「このくらい摂取するのが目安ですよ」という数値なので、ダイエット中は上回らないように気を付けるのがポイントです。この計算方法が面倒な方は、AI(ChatGPT)に聞けば即時計算してくれますし、自動計算サイトもあるのでチェックしてみてください♪
また、ゆるロカボダイエット中は、糖質は1日130gまで摂取が目安です。
私は糖質が不足しがち、脂質がオーバーしがちな食生活なので、たんぱく質は100gくらい、糖質は120~130gを目標にして脂質は50g以内に収まるように調整しています。
40代・50代になると、炭水化物が少なすぎると疲れやすくなってしまうので、制限しすぎないように注意しましょう。

同じ「軽い運動レベル」でも、身長や体重で必要量が変わるから、まずは自分の数値を知るのが大事!
糖質・脂質の計算方法もチェックしよう
私が実践している、ゆるロカボダイエットでは、「カロリー」だけでなく「糖質・脂質の量」をきちんと把握することがとても大切です。見た目がヘルシーでも糖質・脂質が多い食品もあるので、意識してチェックする習慣をつけることが重要です。
ここでは、糖質・脂質を調べる3つの方法と、私が普段どんなふうに管理しているかをご紹介しますね。
食品ラベルから糖質・脂質を計算する方法

「この食品の糖質ってどれくらい?」と迷ったときは、まずパッケージの裏を見てみてください。ラベルに書かれている「炭水化物」から「食物繊維」を引いた数値が、糖質量の目安になります。たとえば炭水化物が15g、食物繊維が5gであれば、糖質は10gということです。
とはいえ、食物繊維が入っている商品は少ないので、食物繊維の記載が無い場合は、「炭水化物=糖質」で計算します。
裏面に商品ラベルが無い、野菜・肉・魚などは徐々に覚えていくしかないですが、ざっくりのした覚え方は以下になります。
・野菜…葉物(キャベツ・レタスなど)は糖質が低く、根野菜(芋類・ゴボウ・玉ねぎなど)は糖質が高めの傾向。脂質は少なめだけどアボカドやとうもろこしなど高いものもある。
・肉類…たんぱく質が高めで特に鶏肉が高たんぱく。糖質は低めだけど脂身が多い部位は脂質が高いので赤身や鶏皮抜きがおすすめ。
・魚…基本的に高たんぱくで低糖質。サバやブリなど脂身が多い魚は脂質が高いけど良質な脂なのでそこまで気にしなくても良い。
アプリ「あすけん」での計算方法
毎日の食事計算をアプリでするなら、「あすけん」がおすすめです。無料で利用でき、食事ごとのカロリーやPFCの自動計算が可能です。1日の食事・間食・運動を入力すると、1日トータルでの栄養バランスやアドバイスも表示されます。さらに、商品のバーコードを読み取る便利機能も備わっています。
無料でも基本的な機能は使えますが、プレミアム会員になると「ゆる糖質オフコース」が選択でき、糖質量の計算もしてくれます。(無料版では糖質量の表示ナシ)
また、「マイメニュー登録」では、よく食べるメニューやレシピを登録しておくと、毎日の記録が楽になります。私のように固定メニューを取り入れている方には特におすすめです。
AI(ChatGPT)に計算してもらう方法

入力が面倒なときや、外食などで正確な内容がわからないときは、私がよく頼っている「AI(ChatGPT)」を使うのもおすすめです。食べたものを文章で入力するだけでも大体の栄養バランスを出してくれますし、写真を送れば画像を解析して自動でPFCや糖質量を出してくれます。
ただ、ChatGPTは市販品には弱いようで、例えば「今日のお昼はカップヌードルproを食べたよ」と言っているのに通常版の「カップヌードル」の数値で計算してしまう、などのミスも度々あります。今後のモデル改良に期待してますが、市販品の場合は栄養成分表を画像で見せる方が確実です。
毎日計算して貰っても良いし、あすけんなどの計算アプリと使い分けてもいいので、毎日記録してどれくらいの数値のものを食べているのか、現状を知っておくのが重要になります。
朝・昼で数値を見て、夜で帳尻を合わせる私のやり方
私は毎日、食べたものを記録して「たんぱく質があと何グラム足りないかな?」「脂質ちょっと多めかも」など確認しています。数値が分かっていると、朝と昼の食事内容でその日の流れが見えるので、夕食で調整しやすいんですよね。
おやつもこの時点で何を食べるか考えておくと、余計な間食を防ぎやすくなります。無理なく食事内容を整えるコツです♡

毎日細かく計算!って硬く考えず、ざっくりでも数値を確認することを習慣化したほうが長続きするよ!
実際のPFC計算シミュレーション

「PFCが大事なのは分かったけど、実際にどんなふうに計算したらいいの?」って思いますよね。ここでは私が普段食べている朝食メニューを例に、1日のバランスをシミュレーションしてみます。実際に数字で見ると「意外と脂質が多いな」とか「たんぱく質が足りないな」と気づきやすくなるんです。
朝食固定メニューのPFCとカロリー(オートミール+プロテイン例)
私の朝食はほぼ固定で、オートミール+プロテイン+豆乳 のセットです。
ざっくり計算するとこんな感じになります👇
食品 | 量 | カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物(糖質) |
---|---|---|---|---|---|
オートミール | 30g | 約110kcal | 4g | 2g | 20g |
プロテイン | 1杯 | 約120kcal | 20g | 2g | 3g |
豆乳(調整) | 200ml | 約90kcal | 7g | 4g | 6g |
合計 | – | 320kcal | 31g | 8g | 29g |
たったこれだけでも、朝の時点でたんぱく質がしっかり取れるので、その後の食事がかなりラクになるんです。

固定メニューにすると計算の手間が減って、朝から安心できるんよね~。
➡朝食メニュー固定化のメリットや方法についてはコチラで詳しく解説しています♪
・朝食固定化で痩せた!オートミール×プロテインの最強セット
🍽️1日分のモデルメニュー
では、この朝食をベースにして、昼・夜・おやつを加えて1日分を組み立ててみましょう。
🥣【朝食】固定メニュー
- オートミール40g
- ソイプロテイン25g
- 調整豆乳150ml
→ 栄養価:
292.4kcal/たんぱく質 27.48g/脂質 7.16g/糖質 27.14g/食物繊維 5.42g
🍚【昼食】ネバネバ丼+サラダ
- オートミール40g
- 納豆(1/2)・生卵・まぐろ80g・キムチ・オクラ
- サラダ(キャベツミックス)+ノンオイルドレ
→ 栄養価:
324.6kcal/たんぱく質 27.94g/脂質 10.43g/糖質 20.93g/食物繊維 4.87g
🍨【おやつ】
- ブルーシール シークヮーサーアイス
- ぶどうゼリー
→ 栄養価:
154kcal/たんぱく質 1.0g/脂質 1.1g/糖質 35.9g
🍽【夕食】
- 鶏むね90g+豚10g+野菜炒め(キャベツ・もやし・ほうれん草)
- 焼き鮭(切り身1枚)
- オクラのせキャベツサラダ+ノンオイルドレ
- 絹ごし豆腐150g
→ 栄養価:
411.3kcal/たんぱく質 41.38g/脂質 20.25g/糖質 10.73g/食物繊維 2.87g/塩分 約1.7g
🌙【夜食】
- ぶどうゼリー(2個目)
→ 栄養価:
50kcal/たんぱく質 0g/脂質 0g/糖質 12.6g/塩分 0.08g
✅1日トータル栄養(朝〜夜食)
合計カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 糖質 | 食物繊維 | 塩分 |
---|---|---|---|---|---|
1,232.3 kcal | 97.8 g | 38.94 g | 107.3 g | 13.16 g + α | 約4.1g |
合計すると、1日で 約1200kcal/たんぱく質100g/脂質40g/糖質110g くらいになります。これは「ゆるダイエット」をしたい私の目標にかなり近い数値です。
👉 実際の細かい献立は、後で公開予定の「一週間分の食事例」記事にまとめる予定なので、そちらも楽しみにしててくださいね!
よくある落とし穴「脂質の落とし穴」
糖質制限・ロカボダイエットをしている方が陥りやすいのが「脂質の落とし穴」。糖質制限ダイエットやロカボダイエットは、糖質のみ気をつければ良いダイエットなので、脂質は見落としがちです。
意外に多い隠れ脂質(ナッツ・チーズ・お惣菜)

ナッツやチーズって糖質が低いのに満足感が高い食品の代表格!つい間食やお酒のおつまみに取り入れてしまいがちですが、実はどちらも脂質がかなり高めなんです。良質の脂を使用しているものは少量なら健康にも良いですが、食べる量に注意しましょう。
市販のお惣菜も、揚げ物や炒め物など油が多く使われていて、見た目以上に脂質が高くなりがち。さらに調味料にも意外に脂質が含まれています。糖質を気にしていても、知らないうちに脂質オーバーになっていることも。
PFCバランスで脂質を見直すコツ
脂質は体にとって大事な栄養素でもあるので、控えすぎるのもよくありません。PFCバランス計算で1日の脂質の目安量を自分で知っておくと、「今日はちょっと多かったな」と気づけたり、「このおやつなら大丈夫かな」と判断しやすくなります。
実際に私も、糖質制限だけでは壁にぶつかってしまい、40代後半の更年期でリバウンドしてしまいましたが、50代になってから脂質を見直すことで再び減量することに成功しています。たまに揚げ物や肉類を食べ過ぎてしまっても、数日単位で整えればOKなのでがんばりすぎなくて大丈夫です!

「糖質を減らしているのに痩せない!」って人は脂質チェックを忘れてることが多いよ〜!
まとめ:PFC管理で無理なくダイエット
ダイエット中はつい「カロリーばかり」に目がいきがちですが、実はPFCバランスや糖質量もとっても大切なポイントです。
食事の記録や管理が続かない…と感じる方は、アプリやAIなどのツールを使いながら、「ざっくりでも続けられる方法」を見つけてみてくださいね。完璧を目指すより、ラクに習慣化するほうがずっと効果的です♡
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